いざ鎌倉。稲村ヶ崎で日没と富士山を堪能する!!!
2021年1月某日
それなりの時間に起きて、お風呂に浸かる。そこそこに指がふやけたらいろいろ済ませてあがる。18きっぷがなんか余ってた。とりあえず行くか!
正月気分の抜けない街を抜けて、横須賀線へと乗り込む。
いざ、鎌倉(タイトル回収)。
鎌倉駅に着いて、とりあえず腹ごしらえを済ませる。鶴岡八幡宮までの道をぎゅうぎゅうになりながら進む。ここも正月。関東に来て文化の違いを感じるのは、こういったイベントの冷めにくさかなぁと思う。
宮田登がマチはムラを母体にして展開し、独自性を持つに至ったと述べているが、東京やその近郊の都市圏というものは、私が以前住んでいたマチよりも遥かに、母胎となったムラが多いのだと思う。その土地土地の風俗があり、独立しているから田舎の小さなムラのようにいっぺんにぱたっと止むことがない。
熱しやすく冷めにくい、大きな集合体ならではの良さを感じる初めての正月 in 関東平野だった。
由比ヶ浜駅の一つ前(なんだったっけ)を超えて、海を目指す。
今回の目標は太平洋を見ることと、富士山を見ること。
見えた!太平洋が!
角を曲がって右を向いて、左を向いて、道の左側に渡って正面に向き直った瞬間にどぅわっっっっっと飛び込む白波たった紺碧の海水。視界の半分が真っ黒に見えるくらいに自己主張の激しい西日も!眉間に寄ったしわがよる。横断歩道を渡って階段を降りる。
ぱちゃぱちゃしたい。この浜からは江の島が見えるくらいで、その奥に潜む富士山が見えなかったりする(気づいてなかっただけかも)。
あと、風が強い。シェルターコートのフードをかぶる。磯臭い。
写真にしても「うわっ、何?」となるくらいに眩しい西日。
釣り、波、富士山。これがな、現代の神奈川沖浪裏なんよ。
男、撤収。
婆、ばんざい。
都美の吉田博展にいきました。木版っぽくブルーとオレンジの彩度高めに現像。
ランドスケープ、手前の山ほど色が濃くて、奥の山は白くなる。山々の連なりを俯瞰してその土地に思いを馳せる時間もまた、気持ちがいい。
強風の轟音で波の音も聞こえないので、雲の流れる速さを測ったり、あとどれくらいで火が沈むか考えたり、あの山がこれくらいの暗さになったら撤収しようとか、そんな自然に委ねた物事の決定を下すようになる。
良い写真をたくさん撮った帰りに、階段を見つけてちょっと撮る。その先に進まなかったけど、見返すと何故いかなかったのかと自責する。
こうやってまた行かなくてはが増える。
それを諦めるくらいに、行きたいところがある。
2021年2月22日 猫の日 自室にて